2011/03/02

情報の半永久的保存・完全な復元(1)

いま思い付いたことを書き連ねてみる。

昔から情報は、それが現実にどの様に存在するかによって、違うメディアに保存されてきた。
文字は紙に、音はレコードに、映像はフィルムに、もしくは運動などの変化する量はグラフとして紙に書かれた。
しかし、最近ではほぼ全ての情報はハードディスクに保管し、ネットワークを通じてやり取りできる。
ハードディスクに保存された情報は、1と0(もしくはN極とS極、電気の正と負)のみの羅列で表される。
この羅列は、つまるところ巨大なひとつの整数を表している(2進数を理解している人ならばすぐに納得できるだろう)。

これって実はかなりすごい。かつては異なるメディアで保存された様々な情報が、たったの整数1つで表され、しかもそれが音か映像かテキストか、又は別のものかを判別できる。

さて、気になるのはここから。
まず、現時点でデータを人間にわかる形で表示するのがハードウェア。ハードウェアに指示を出すのがプログラム。
で、そのプログラムも例によって整数な訳だが、こいつは他のデータとは少々わけがちがう。
まず、プログラムはプロセッサ(CPUとか)やプラットフォーム(OS)といった環境によって、同じ動作を表す情報も異なるデータとなる。
それらを克服するのがエミュレータなわけだが、そのエミュレータ自体も環境に依存している。

さてここで、ひとつ想像してみる。
遠い未来、現代の文明がほぼ完全に失われ、文字も言語も機械も全く異なるものを使う人類が暮らす40XX年。
大量の綺麗な穴が規則正しく空けられた巨大な石板が発掘された。どうやら旧文明が滅びる直前に残されたもののようだ。
新人類は穴の個数が意味を持つと推測したが、この整数(穴の個数)が表す情報を復元できるだろうか。

多分無理だよね。
これをもっとシンプルにすると、今までに聞いたこともない言語の文章を大量に渡されて、文法と意味を理解できるか(そして可能ならば日本語との変換ができるか)、という話にできると思う。
「言語」が整数で表されたデータ、「文法」がプログラムを実行するための命令セット、又はデータ形式を表すフォーマット、「意味」はそれを人間にわかるように現実に反映した情報。
「変換ができる」というのはエミュレータが作れる、という意味にとれる。

これらが可能か不可能か、又はどうすれば可能になるか考えてみる。また暇なときに。
今回は疲れたのでここまで。また次回ノシ